「現代版姥捨山」から老母を救出するには? 母と同居している兄夫婦が執拗に虐待

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【パンプキンからのコメント】

古川様、これを読んだ方は、今どきこんな悪嫁がいるのかと思われるでしょうね。でも新聞記事になるほどの虐待もあるのですから、事件になる寸前かそのスレスレの虐待は、私たちが想像する以上にあるのかもしれません。

私はこのコラムでは、自分自身のことは極力お話しないように心がけてきました。でも今日は、いつも私のコラムを読んでくださる方々へのお礼を兼ねて、少しだけ正直に白状しようと思い立ちました。

姑の世話は義務か道理から始まる

確かに最初は、私のような未熟な者には、姑は煙たい存在です(それぞれの性格や相性にもよりますが)。でも私は儒教の影響を強く受けた実母にしつけられ、姑に尽くすのは抵抗がありませんでした。むしろ姑に逆らって善悪をはっきりさせるとか、または自分が楽をしたいために自分が姑より優位に立つというような横着な考えは、毛頭ありませんでした。

いきなり義母となった人に、最初から情愛があったといえばウソになりますし、当初は直接的な恩がある人でもありません。義務か道徳観で、気に入られようと頑張った毎日でした。

ひたすら姑に合わせて暮らし、実母に対するように姑と慣れ慣れしく会話をしたことで、嫁としての礼儀を保つよう姑からしかられたこともあるほどです。

否々、私が姑に対して努力し、勉強し頑張ったいちばんの理由は、夫にあります。私が嫁姑のトラブルを聞くたびに思うのは、「息子(夫)は何をしていたのだ」ということです。

わが夫は、当たり前ですが母親を愛し、とても大切にしました。それは言葉だけでなく、毎日の生活の行動で示されました。ドライブや外食、温泉旅行などは母親中心に計画され、母親の毎日3度の食事では最優先に心を配るよう私に指示し、自身もよく母親の好物を買ってきました。

「自分に何もしてくれなくとも、母親をよろしく」というのが口癖でした。実際には、母親以上に自分にも気配りがないと、家庭内は瞬間的に険悪モードになるのですが。

仲がいいほどけんかすると言いますが、この母(私の姑)と息子(わが夫)も例外ではありません。母親の目に余るわがままに根を上げた息子が、ある日、キレて叫びました。

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