昭和34年発売「マーブルガム」令和も好調のワケ 製造の丸川製菓は、ガムひと筋で安定した業績
「いつの時代も子どもはキャラクターにひかれるもの。ですから、子どもたちにガムを食べてもらう工夫の一環として、その時代に合ったキャラクターをパッケージに採用しています。現在、ヒットしているのは、人気漫画でアニメ化もされている『SPY×FAMILY』がモチーフの『スパイファミリーガム』。ピーチ、青りんご、ヨーグルト、コーラの4つのガムの組み合わせで、味の変化が楽しめることもあり、子どもたちから大人気です」
インスタ映え狙いで、注目されるようになったガムも。
「弊社では『おもしろ商品』というカテゴリーで、遊べて楽しめるガムを販売しています。その中で近年、売り上げがアップしているのが、『あおべ~ミドリベ~ガム』など食べると口の中の色が変わるガム。Instagramでの「映え」を意識する、若い世代の方にウケています」
YouTubeで『マーブルガム』が話題に
昨今は、昔懐かしい駄菓子のひとつとしても、丸川製菓のガムに注目が集まっている。
「雑誌やYouTubeなどで、『マーブルガム』や『フィリックスガム』を取り上げていただく機会が増えました。ばんそうこうや巾着などにデザインを使用したコラボ商品も発売されています」
時代に合わせた試みも。
「『まいガム工房』というサイトでは、オリジナルパッケージの『マーブルガム』を作成することができます。手持ちの写真や絵をデザインできるので、ペットの写真を入れたり、気軽なご挨拶として配りたいときにおすすめです」
このようにあの手この手で、ガム業界の縮小にも、少子化にも負けずに、売り上げを維持しているという。
「『子どもが手軽に買える商品』がマルカワのコンセプト。その基本を守って、堅実にガムを作り続ける一方で、こまごまと新しい試みも取り入れてきたことがよかったのでは、と思っています」
子どもたちを喜ばせたい。その思いが詰まったガムは、日本、世界を問わず、今後も愛され続けていくだろう。
(取材・文/中西美紀)
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