アイス好きな人にたまらない「最新売れ筋TOP13」 イエナカでは小容量も人気、消費者心理の裏側

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「エッセルスーパーカップ」(明治)は、ブランド全体(定番3品+シリーズ品)で首位と圧倒的人気を誇る。今回は2位との差をさらに広げた。

発売は今から28年前の1994年。ブランドの大黒柱が「明治 エッセルスーパーカップ 超バニラ」で、1個売りの内容量は200mlもある。2021年からの状況を同社に聞いてみた。

「『超バニラ』については、商品への手堅い支持に加えて、2021年度下期に、人気ゲームアプリ『モンスターストライク』とのタイアップを実施したことで、新たなユーザーを多く獲得しました。また、2022年度上期も『トミカ・リカちゃん』とのタイアップなど、ファミリー層とのコミュニケーションを強化しています」(マーケティング本部 フローズン・食品マーケティング部 フローズンデザートグループ 吉岡征史さん)

これ以外に、「以前から取り組んでいるアレンジ提案や、SNSを中心にファンコミュニケーションの充実を図ったことが奏功した」と吉岡さんは語る。「アレンジ提案」とは、コロナ禍の巣ごもりで、消費者がアイスを食事やお菓子づくりの素材で使うシーンが拡大し、メーカーも注力する取り組みだ。バニラ味はアレンジもしやすい。

一方で、期間限定フレーバーも同ブランドの人気を支える。

「新しい味を次々に発売するのではなく、過去に反響のあったフレーバーを改良し、スーパーカップの定番らしさ・王道感を貫きながら、ブランドとの接点を増やせるよう意識しています」

その代表例が、2021年11月に発売した「クッキーバニラ」や2022年7月に発売した「チョコミント」だ。いずれも「季節限定ながら"準定番"の位置付けを確立している」という。

「明治 エッセルスーパーカップ 超バニラ」「明治 エッセルスーパーカップ チョコミント」
「明治 エッセルスーパーカップ 超バニラ」(左)と「同チョコミント」(写真:明治)

今年で50周年となった「チョコモナカジャンボ」

「チョコモナカジャンボ」と「バニラモナカジャンボ」(森永製菓)があるジャンボモナカ(同社社内では「ジャンボグループ」と呼ぶ)。だが、2021年度は伸び悩んだ。

「前年を少し下回った2021年度ですが、下期は毎年恒例の冬季限定の取り組みや、『焼きモナカジャンボ』という、以前テレビに取り上げられた際に話題となった食べ方の提案を訴求したことも功を奏して回復傾向に転じ、今年度直近は前年を上回っています」

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