米CPIは予想上回りFRBへの大幅利上げ圧力増す 0.75%の利上げは織り込み済み1%利上げも現実味
米連邦準備制度の当局者は、積極的な利上げの手を緩めるのではなくさらに継続しなければならない圧力に直面している。13日発表の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が予想を上回り、11月の4会合連続の75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利上げ観測も出ている。
米労働省発表の8月のCPIは、ガソリン価格下落の影響で前月比0.1%上昇にとどまったが、食品・エネルギーを除くコアCPIは同0.6%上昇し、エコノミスト予想の2倍の伸びとなった。
一部の投資家は、今回のCPIで金融当局が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で100bpの利上げに踏み切ると予想する賭けに出ているが、これはまだ少数派だ。
ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのシニア米国エコノミスト、ロバート・デント氏は今回のCPI統計について、「連邦準備制度にとって全面的に懸念される」内容だと指摘。「金融当局者がけさ発表されたデータに希望の兆しを見いだすのは難しいだろう」と述べた。ノムラは来週のFOMC会合で100bp利上げが決まる公算が大きいと予想している。
来週のFOMC、1ポイント利上げの公算大きい-ノムラ
FOMC会合は20、21両日に開催される。3会合連続の75bp利上げは完全に織り込まれており、トレーダーは11月の会合でも同幅の政策金利引き上げが決まるとの見方を強めている。投資家は現在の金融引き締めサイクルが4.3%程度の水準で2023年3月にはピークに達すると現時点で見込んでいる。
CPI統計では物価高の圧力は非常に根強く幅広いことが示唆され、一部の専門家は来週のFOMCでの1%利上げの可能性に金融当局がオープンだと分析している。
KPMGのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は「今回のCPIで1%利上げが協議されるだろう。連邦準備制度のタカ派トーンを踏まえると、それに踏み切るリスクが高まっている」と指摘した。
原題:
Fed Seen Being Aggressive for Longer After US Inflation Surprise(抜粋)
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著者:Jonnelle Marte、Steve Matthews
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