大阪モノレール「延伸」で変わる関西の鉄道勢力図 大型商業施設も誕生、2029年に計10路線と接続

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門真南駅は近畿自動車道と第二京阪道路の門真ジャンクション付近に設けられる。東側には大阪メトロ長堀鶴見緑地線の終点があり、府立門真スポーツセンター「東和薬品RACTAB(ラクタブ)ドーム」(旧・なみはやドーム)の最寄り駅となっている。

次の鴻池新田は学研都市線と交差する付近の新駅で、初めてのJRとの乗換駅となる。学研都市線は大阪市街地を地下で横断するJR東西線に直通するほか、新大阪直通のおおさか東線や、大阪環状線と乗り換えることができる。JRの駅は中環から少し東に離れているが、乗り換え経路と駅前広場が整備される方針だ。

荒本駅は中環から「逆くの字」を描くように東へそれ、大阪府立中央図書館や東大阪市役所の近くに位置する。2003年にカルフールとして開業、その後イオン東大阪店となった建物はすでに解体されていて、この跡地の一部がモノレールの新駅となる。東西に走る阪神高速の地下に近鉄けいはんな線の荒本駅のホームがある。

近鉄の2路線と乗り換え

終点の瓜生堂では近鉄奈良線の新駅ができて乗換駅となる。東大阪市の担当者は「市内に3つ設けられるモノレールの駅が結節点となり、市民の交通利便性が増すことに期待したい」と話していた。

瓜生堂駅の北側には、新たに留置線や検査場がある車両基地を整備する。災害時には万博車両基地の代替機能として活用するという。

大阪モノレール瓜生堂駅予定地付近
延伸後の終点、(仮称)瓜生堂駅付近には車両基地も整備(記者撮影)

延伸にあたっては松生町―門真南間にレールである軌道桁の製作ヤードを設ける。

大阪モノレールによると、延伸工事は「道路構造物として位置づけられる支柱や軌道桁、駅舎についてはインフラ部として大阪府が整備、鉄道の運営にかかる車両本体、電力・信号設備、駅務機器、車両基地等はインフラ外部として当社で整備する」という。

現時点でインフラ部は2026年度中、インフラ外部は2028年度中の完成を予定する(開業前の各種検査期間は含まない)。車庫内のインフラ外部整備工事(列車検査場、工作車検修庫、変電所、事務所棟などの工事)はインフラ部と並行して進める。

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