大阪モノレール「延伸」で変わる関西の鉄道勢力図 大型商業施設も誕生、2029年に計10路線と接続
モノレールの本線は現在、大阪中心部から放射状に延びる鉄道6路線と接続する。蛍池で阪急宝塚線、千里中央で北大阪急行(大阪メトロ御堂筋線に直通)、山田で阪急千里線、南茨木で阪急京都線、大日で大阪メトロ谷町線、門真市で京阪本線と乗り換えられる。JRとの乗換駅はなく、モノレールの宇野辺駅とJR京都線・茨木駅の間は徒歩で移動できなくもないが、結構、離れている。
レジャースポットや商業施設が豊富なのが沿線の特徴だ。万博記念公園駅周辺には、大型複合施設のEXPOCITY(エキスポシティ)、Jリーグガンバ大阪が本拠地とするパナソニックスタジアム吹田などがある。大日駅はイオンモール大日が駅前にある。通勤通学や日常の買い物、空港アクセスと利用者層が幅広い路線といえる。
2029年に延伸開業すれば本線では32年ぶりということになる。延伸によって、門真南で大阪メトロ長堀鶴見緑地線、鴻池新田でJR学研都市線、荒本で近鉄けいはんな線・大阪メトロ中央線、瓜生堂で近鉄奈良線と乗り換えができるようになり、接続は計10路線になる。
沿線に巨大商業施設が誕生
延伸区間1駅目の松生町は門真市駅から800mほどの距離しかない。現地では大規模な再開発プロジェクトが進行中。もとはパナソニックの「南門真地区」と呼ぶ生産拠点があった場所だ。A~Dの街区の計画があり、A街区には大型商業施設が誕生する。事業者の三井不動産は7月4日、施設名称を「三井ショッピングパーク ららぽーと門真」と「三井アウトレットパーク 大阪門真」とすると発表した。ららぽーとと三井アウトレットパークの初の複合型施設で、2023年春の開業を予定する。
ららぽーとは1階と3階を中心に約150店舗、2階は三井アウトレットパークで約100店舗の見込み。C街区には会員制倉庫型店のコストコ・ホールセール、B街区は分譲マンション、D街区は門真市に本社を置く東和薬品の事業所になる。一方、門真南駅の南、「鶴見はなぽ~とブロッサム」に入る「三井アウトレットパーク 大阪鶴見」は2023年3月12日に閉館する。
門真市によると、コストコの開業は2023年夏の予定。同市の担当者はこれらの商業施設について「多くの人が訪れて活気ある街になることを期待している。これまではモノレールの終点だったが、将来の延伸によって人の流れが増え、商業施設を軸として盛り上がることになれば」と話していた。
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