その証拠というわけではありませんが、東大生は暗記する分量の多い理科や社会などの科目の勉強をするとき、同じ1冊の教科書を、何百回も読み込みます。
理科や社会の参考書はいろんなものが売られてはいますが、それらの中からたくさんの参考書を買うのではなく、ただ教科書1冊を、覚えられるくらいまで何度も何度も読んでいるケースのほうが多いです。
特別な参考書を使っていることもなければ、特別な勉強をしているわけでもなく、ただ1冊を復習しまくることによって、東大に合格できるほどの能力を身につけているのです。復習の質の高さと意義をわかってもらえるエピソードではないでしょうか。
復習とは「できない」を探して、埋める作業
さて、もっと具体的に、どうすればそんな質の高い復習ができるのでしょうか? それはシンプルに言うと、「できない」という穴を探して、それを埋めていけばいいのです。
PDCAサイクルという言葉を聞いたことはありますか? P=plan をつくり、D=do で実行する。ここまでで終わるのではなく、今度はC=check で振り返り、A=action でもう一度実行していく。
これが仕事でも何でも必要だと言われているわけですが、この4つの過程の中でいちばん引っかかる人が多いのは、「C=check」です。誰だって、自分のダメなところ、できないところを自覚するのは嫌ですよね。
でも、東大生はチェックから逃げません。むしろ「できない」を積極的に探す勉強をします。それが見つかれば、あとは「D=do」で、その「できない」穴を埋めればいいだけです。
ですから、勉強する中で、自分の苦手な部分・不得意・弱点・欠点を、しっかりとメモしておきましょう。例えば以下のような感じです。
・1回では理解できていないと思うところに波線を引く
・今は覚えられているけれど、次に見るときに忘れている可能性が高いところにオレンジペンで線を書く
こうしたうえで、何度か「目的を変えて」復習をしていきます。たとえば以下のようなやり方です。
・3回目には波線の箇所を見て、どういう意味なのか他人に説明できるようになるまで勉強し直す
・4回目にはオレンジペンの箇所を見て、確実に覚えているかどうかを確認する
こうやって実践していけば、どんどん復習の質は向上していきます。
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