上陸!「ネットフリックス」は何がすごいのか
強みは「コンテンツそのもの」に移行

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これは筆者も米国で暮らしていてふと思うのが、「はたして自分は、100ドル分のテレビを毎月見ているだろうか」ということ。後述する理由でケーブルテレビを解約できずにいるが、NetflixもしくはHulu Plusを契約しながら、自分の好きなときにドラマを見るスタイルへと切り替えた。

現在米国では、Netflixの他に、Hulu Plus、Amazon Instant Videoといったサービスがストリーミングビデオを提供している。ちなみにAmazonの映像配信サービスは、Amazon.comでの買い物で2日配送が無料になる「Amazon Prime」に付帯してくる。

各サービスともにサービスの方式や視聴環境は大差ない。NetflixとAmazonは4Kコンテンツを少しずつ拡充し始めているが、テレビや再生環境がまだないため、筆者にとってはあまりメリットになっていない。

魅力は変わりつつある

ではNetflixとHulu Plusをどのように選ぶか。

多くの人々が、ドラマやドキュメンタリーシリーズのラインアップで選ぶことになる。しかも、テレビで放送され話題となったコンテンツだけでなく、各サービスがオリジナルで制作するドラマが面白くなってきた。

現在Hulu Plusを選んでいる理由は、「The Wrong Mans」や「Behind The Mask」、「Deadbeat」といった、Huluオリジナルのドラマを見たかったからだ。Netflixにも大ヒットとなった「House of Card」「Orange Is The New Black」がある。

とくにAmaoznで放映した、トランスジェンダーをテーマとしたオリジナルドラマ「Transparent」は印象的だった。トランスジェンダーであることを告白した父親とその家族の葛藤を描いた作品だ。

2015年1月に授賞式が行われた第72回ゴールデングローブ賞のテレビ・コメディ・ミュージカル部門で、作品賞と男優賞を受賞した。Amazonとしてゴールデングローブ賞を受賞したのは初めてのことで、ネット配信とはいえ、作品の競争力が高まっていることがわかる。

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