「小学校受験」と「中学校受験」選択するポイント 日能研関東代表に聞く2022年の最新受験情報

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——いわゆる進学校と言われるような、夏期講習をしたり補習をしたりと手厚いサポートで、「塾要らず」をアピールする私立中・高も多いですものね。塾の機能を併せ持つような。 

小嶋:そうですね。この辺りの情報は、地方名門公立高校を出られた優秀な保護者の方々があまりご存じないことかもしれません。 

◇2021年 難関大学合格実績(東京都の学校)◇

(写真:Domani)
(写真:Domani)
(写真:Domani)
(写真:Domani)

 ▲出典元:㈱私学妙案研究所『教育とお金』 
○東大・早大・慶大・上智大現役合格率=東大・早大・慶大・上智大現役合格数÷卒業生数×100※ 
○理科大・明治・青山・立教・中央・法政現役合格率=東京理科大・明治大・青山学院大・立教大・中央大・法政大現役合格数÷卒業生数×100※ 
※合格者数÷実受験者数ではありません。 

中学校受験をすることのメリット・価値とは? 

——小学校受験と中学校受験の大きな違いと言いますと、どんなことになりますでしょうか? 

小嶋:まず私立小学校受験は極めて小さなマーケットと言えますね。首都圏の私立小学校の志願者数は1学年で2万数千人のマーケットです。私立小学校は、これが全国の数字とほぼイコールです。それに比べて中学校受験数は現在、首都圏の1学年で6万人くらいの規模です。全国ですと、先に述べた3地区の合計でもう少し大きくなります。 

そしてこの中学受験者数は、2008年のピーク時と同じくらいです。今はここまで戻ってきました。2011年東日本大震災直後は、やはり減っていましたね。世間で「子供をわざわざ電車に乗って遠くまで通わせなくてもよいのでは」という気運が高まったためです。 

(写真:Domani)

▲「2022年首都圏 中学入試状況推移」出典元:日能研関東調べ 

このように小・中どちらも、私立の受験者数は日本の経済状況にも影響を受けるのですが、2015年大学入試改革が始まり、そこへの不安や、私立の新しい教育への期待の高まりを受けて、現在は小学校受験も、中学受験と同様に受験者は増加傾向にあります。 

小・中の違いとしては、小学校受験は、子供の年齢から、俗に言う「親の受験」という側面が色濃くあります。一方、中学校受験は、少なくとも学校選びの観点では本人意見が尊重されるケースがほとんどです。  

共学がいいか、女子・男子校がいいか、学校の雰囲気はどうか、など年齢的に子供本人の主張が出てきます。その先長い年月を過ごす学舎を選ぶにあたり、子供が自分の意志を生かせる年齢での受験となる点は、大きな違いではないでしょうか。 

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