気づけばよく見る「パンサー」再ブレイクの必然 超売れっ子の彼らにも多くの苦悩があった

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

その後、向井は大好きだったラジオ番組の本数が増加し、『あちこちオードリー』や『ゴットタン』(ともにテレビ東京系)、『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)など個人での露出も増えた。尾形はドッキリや体を張った企画だけでなく『笑わない数学』(NHK総合)でMCを務めるなど新たな一面を見せている。

菅は『有吉の壁』で存在感を示しつつ、たびたびYouTube動画のゲストとして顔を見せ、ツイキャスのライブ配信でファンと交流するなどマイペースな活動を継続している。もともと音楽に特化したトークライブ「くだらないの中に」を主催し、ミュージシャンとの交流もある菅らしいスタンスだ。

個々の活動とのバランスもとれるように

ロンドンブーツ1号2号・田村淳、有吉弘行、オードリー・若林正恭といった先輩芸人、テレビ朝日の加地倫三氏、元テレビ東京の佐久間宣行氏、TBSの藤井健太郎氏など今のバラエティーの中核を担うテレビマンたちからもプッシュされたパンサー。まるで違う個性を持ち、メディアでの活動を主軸に置く彼らだけに、トリオのアイデンティティーを保つのは難しい部分もあったことだろう。

とはいえ、3人の根底には笑いがある。その姿勢を示す場が『有吉の壁』ではないか。この番組があるからこそトリオと個々の活動とのバランスがとれ、パンサーが保たれているように感じる。願わくば番組終了後もトリオの魅力を失わないよう、単独ライブなど芸人主体の活動にも期待したいところだ。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事