気づけばよく見る「パンサー」再ブレイクの必然 超売れっ子の彼らにも多くの苦悩があった

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レギュラーを多数抱え、売れっ子のパンサー(写真:つのだよしお/アフロ)

お笑いトリオ、パンサーの躍進が止まらない。向井慧は『よるのブランチ』(TBS系)などでMCを務めつつ、『パンサー向井の#ふらっと』(TBSラジオ)をはじめラジオ番組5本のレギュラーを抱える売れっ子だ。

尾形貴弘は『水曜日のダウンタウン』(TBS系)や『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)などドッキリ企画の常連となり、竹馬で街を巡るロケ特番『パンサー尾形の竹馬散歩』(TOKYO MX)もスタート。菅良太郎は『有吉の壁』(日本テレビ系)によってその面白さが広く世間に浸透し、アース製薬のウェブCMに起用されて得意のパラパラを披露するなど、独特な存在感を示している。

デビュー後、つねに第一線で活躍しているイメージを抱く視聴者も多いだろうが、実際は飛花落葉のお笑い界でたくましく生き残ったトリオだ。彼らは、昨今では珍しく賞レースやネタ番組で注目を浴びたタイプではない。それゆえ、芸人と名乗ることに少なからず葛藤もあったようだ。

華々しい経歴の中で、彼らはどんなことに悩み、どう勢いを盛り返していったのか。時代の潮流に揉まれた彼らの軌跡を振り返ってみたい。

やむなく結成された同期不在のトリオ

パンサーの結成は2008年。いずれもNSC東京校(吉本興業のお笑い養成所)に入学したが、同期は1人もいない。

8期生の尾形は、現:THE だいじょぶズのMASAと「グレートホーン」というコンビで活動し解散。9期生の菅は畑中しんじろうとのコンビ「ハイアンドロー」を組み解散し、11期生の向井は幼なじみである近藤裕希(現在は芸能界を引退)とのコンビ「あじさい公園」や、小浜隆次(現:「チャッピー。」のりゅーじ)を加えたトリオ「ブルースタンダード」を結成するも、解散している。

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