部下を無自覚に傷つけるリーダーの5つの特徴 チームをダメにするリーダーのマインドを把握

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①利己的すぎる

部下の利己的欲求は、利他的な欲求につなげる発想が大事です。「給料を上げたい」「自分を成長させたい」といった利己的な欲求を満たすためには、「仲間のため」「お客様のため」という利他的な欲求へと昇華し、チームの共感目標につなげるべきというのが理屈です。

これは部下へのアプローチでしたが、リーダーが同様の方法で利己的な欲求を利他的な欲求として掲げた場合、見透かされてしまうことが多々あります。「自分の都合を優先させている」と見えてしまうのです。利己的に見えてしまうのは非常に損です。その可能性が少しでもあったら、改善するべきでしょう。

こうしたことは多くの場合、自分で気づけないものです。信頼できる人に、自分自身が利己的に見える瞬間がないか、聞いてみるべきです。そして、自分の言動のどこが利己的に見えるのか、それを知ることから始めなくてはなりません。

チームづくりは時間をかける必要がある

②近視眼すぎる

近視眼とは、あまりに近い未来しか見ていない様です。チームづくりは、今日取り組んで今日結果が出るようなものではありません。目標を掲げ、関係性をつくり、主体性を引き出し、弾み車を回し、勝手に育つ仕組みをつくっていくという、中長期の活動です。

近視眼すぎるリーダーは、目標の設定も短いことが多いです。1カ月先の目標を設定するのもやっとで、未来の目標なんて、決めても意味がないとか、決めないほうが柔軟に対応できてよい、などと本気で考えていたりします。

何を隠そう、私もそう考えていた時期がありました。目標なんて立てても、状況は変わるし、意味がないんじゃないか。むしろ現状を観察して、臨機応変に対応したほうがいいんじゃないか。そう思っていたのです。

この考え方は一理あります。これだけ環境の変化が激しい現代において、遠い未来を描くよりも、その場その場での瞬発的対応力で組織を運営していくアダプティブ戦略(適応型組織戦略)をとるべきだ、というわけです。

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