突然「冷房の音が怖くなった」小学校教師のその後 うつと診断されるまでに表れた不調サイン
「仕事を休む」と決断する難しさ:心療内科医 鈴木裕介氏より
usaoさんの作品を拝読して改めて考えさせられたのは、「休むことの難しさ」です。どうも「働いていない=休んでいる」という単純な話ではなさそうなのです。それどころか、休むことは想像するよりもずっと高度な技術なのかもしれません。
「休む」ために必要なポイント
心身の回復に結びつく「お休み」をうまくするためには、いくつかポイントがあるように思います。
まず、休むことの必要性に気づかないといけないこと。
次に、休むことを宣言し、実行に移さないといけないこと。
そして、療養中に回復につながる「適切な休養行動」をとること。
これらができてはじめて回復につながる休養になるのですが、どれもけっこうな高さのハードルだと思います。なので、まずは「休む」って難しいんだな、ということを強く訴えつつ、「うまく休む」ためのポイントにも触れていきたいと思います。
まずは「気づく」ことについて。
よく「心療内科にかかる適切なタイミング」について聞かれるのですが、体のヘルプサインに気づいてあげることが大事だと考えています。とくに、適応力がありすぎる人ほど、注意が必要だと思っています。
自分にフィットしていないものに対しても適応しようとし続けると、人間というのは必ず体調が悪くなるようにできているんですね。たとえば、「頭痛や胃痛がふえる」とか「仕事行くときに吐き気がする」とか、「朝早く目覚めてしまう」とか。
こういうのは、ストレスを感じているときに体が出しているヘルプサインなので、気づいてあげてください。マジメな人ほど、調子の悪さを自覚してしんどくなっても、それを環境とのミスマッチのせいではなく、自分の努力不足だと勘違いして、いろんな症状を押し殺して傷が深くなってしまいがちです。
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