統一教会の過激分派「サンクチュアリ教会」の正体 自民党の議員が関連集会で応援メッセージも

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事件直後、一部メディアが山上容疑者について、統一教会を辞め別の分派組織に所属していたと報じたことや、元首相を自作銃で殺害した山上容疑者のイメージが「銃の教会」と重なったこともあったのだろうか。一時、ネット上では山上容疑者がサンクチュアリ教会の信者だとする噂が出回った。

ただ、同教会は安倍政権時に官邸前で首相を応援する街宣を行ってきた大の安倍ファンであり、山上容疑者が信者だとは考えにくい。

アメリカからやってきた「Qアノン教団」

しかし今回の殺害事件と無関係に、注視すべき団体であることには違いない。筆者は事件の約2週間前の6月25日、東京・新橋のホテルで開催された亨進氏の講演会を潜入取材していた。

400ほど並べられたパイプ椅子はほぼ満席。さすがに銃を持つ信者はいなかったが、一部は王冠をかぶり、銃弾を束ねて王冠にしている信者もいた。見たところプラスチック製のレプリカの銃弾だ。

亨進氏登壇の前に、亨進氏の歩みを紹介するビデオの上映や、スライドでの解説が行われた。そこには、アメリカ大統領選時に亨進氏をはじめとする信者たちが、アメリカでトランプ氏応援デモに参加したり、日本の信者が日本国内で同様のデモや街宣を行ったりした様子も映し出された。

2020年の大統領選では、一般投票日前日に亨進氏が信者に向けて、「ドナルド・トランプ大統領のために武装して死ぬ準備をしなければならない」との趣旨のスピーチを行ったと現地メディアが報じた。

トランプ氏の敗北が決定的となった2021年1月には、トランプ氏を支持する陰謀論集団「Qアノン」が連邦議会を襲撃し、5人の死者を出す事件を起こしている。その直前、Qアノンは議会前で選挙を不正だと主張する抗議集会を行っており、亨進氏もそこに参加していた。

日本での講演会では、サンクチュアリ教会の日本組織の代表者がこんな説明をしていた。

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