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ビジネス #震災10年の津波被災地をたどる

岩手県沿岸部を走る「無料村営バス」の使い勝手 通学に使う「ほぼスクールバス」・田野畑普代編

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普代駅で小憩し、14時53分発の三陸鉄道宮古行きで田野畑へ戻る。この列車も普代で降りた団体、普代から乗り込む団体が交錯し盛況だった。15時03分に着き、田野畑駅前15時35分発の北山地区総合センター行きタノくんバスを待つ。北山地区総合センターは北山崎の観光とは無縁な、地元の集会所などを兼ねた公共施設である。

三陸鉄道色をした防潮水門(筆者撮影)
三陸鉄道の田野畑駅(筆者撮影)

平井賀の集落は震災前に歩いたことがある。その頃は駅右手の平井賀川に沿った狭いエリアに建物が並んでおり、河口には白地に赤と青帯の三陸鉄道の塗色を模した防潮水門があってシンボルとなっていた。しかし津波は防ぎきれず、今は空き地が広がるばかり。住民は旧集落とは反対側の、駅左手の高台へ集団移転した。水門も再建され、再び三陸鉄道と同じ色に塗られている。

時間となり、マイクロバスが現れた。「基本はスクールバス」との見立て通り、田野畑小学校から帰る子供たちが乗っていて、こちらは肩身が狭い。この便は机浜などで海を見せてくれるが、基本は机、休石など高台の集落を縫って、小学生を降ろしつつ走る系統だ。途中、台風で崩れて、交互通行になっている箇所もあった。災害との戦いは絶えず続いている。

「観光乗合タクシー」が走る

北山地区総合センター15時55分着。バスは回送で去ってしまい、田野畑駅へ戻る便は翌朝までない。実は、先ほど来たばかりの北山崎展望台バス停までは、ここから歩いて10分ほど。惜しいことに15時40分に普代駅前行きの普代村営バスがあるが、接続は考えられていない。

北山地区総合センターに到着したタノくんバス(筆者撮影)

だが、慌てず騒がず。田野畑駅―北山崎展望台間に1日6往復、田野畑駅―鵜の巣断崖間にも1日2往復、「観光乗合タクシー」が運転されている。運転ダイヤは決まっていて、北山崎展望台発の最終は16時55分だ。出発1時間前までの電話予約が必要で、相乗りが基本だが、田野畑駅まで約20分、800円で走ってくれる。

公共交通機関かどうかは議論があるだろうが、北山崎の断崖絶壁も眺めることができるので、ありがたく使わせてもらった。

【写真を見る】岩手県沿岸部を走る「無料村営バス」の使い勝手 通学に使う「ほぼスクールバス」・田野畑普代編(8枚)

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