岸田首相「逆風4点セット」の窮地でも強気貫く事情 政権の命運を決める安倍氏の国葬まで1カ月

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記者会見する岸田文雄首相
強烈な逆風にさらされている岸田文雄首相(写真:ブルームバーグ)

「政局の秋」を前に、これまで強運を誇ってきた岸田文雄首相が大ピンチを迎えている。「安倍氏国葬」「旧統一教会」「物価高騰」「新型コロナ感染爆発」という“逆風4点セット”が政権を追い詰めているからだ。

さらに岸田首相自身も、夏休みの最終日にコロナ感染が確認され、「危機管理ができていない」とインターネット上で大炎上。軽症を理由にリモートで公務を継続しているが、8月下旬に予定していた国際会議出席はかなわず、まさに「泣きっ面に蜂」の状態だ。

内閣支持率は軒並み急落

最新の各種世論調査では軒並み内閣支持率が急落し、支持・不支持が大逆転した調査結果もある。最大の要因はやはり旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との自民党の「癒着」に対する国民の反発だ。このため、与党内でも「これ以上逆風が強まれば、岸田首相の強運も尽きる」(自民長老)との危機感が広がる。

併せて、旧統一教会問題も絡んだ故安倍氏の国葬に対しても、国民レベルでの反対運動が燃え盛る。政権内部では「国葬が盛大に実施できれば、国民の支持は回復する」(自民幹部)との楽観論も少なくないが、思惑どおりになるかは予断を許さない。

岸田首相は31日から本格公務を再開する予定だが、9月27日の国葬に向け、今後、逆風4点セットをリセットするような大胆な対応を決断できるのかどうか。岸田首相の「1強宰相」としての資質と膂力が厳しく問われる局面が続く。

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