「他人に敬意を払う」オーストラリアの同意の教育 相手に対する思いやりのある行動へとつながる

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自分の身体に関することをネットに投稿したり、誰かに送るときも、同じことです。親密な行為にかかわることはすべて、あなたの許可が必要で、相手とどんな関係であっても、拒否する権利があります。

ボディリーオートノミーと同意は、月と星、太陽と空、陰と陽のようにわけられないものなのです。同意したり、同意されることは、それぞれが身体のボスであることを互いに知り、尊重しあうことです

自分自身のことや、ほかの人を傷つけるようなことをしてしまいそうなとき、注意してくれる人がいます。それは理不尽なことではないし、だからといってその人に支配されているということでもありません。

それは、あなたの安全を心から気遣って言ってくれているのです。木から飛び降りようとしていたり、激しいダイエットをしていたり、運転中にスピードを出しすぎていたりなど、危険なことに夢中になっているときに、自分やほかの人を傷つけないでほしいという思いで、かかわってこようとするのです。

ときには法律が介入するようなこともあります。たとえば、パンデミックのときにはマスクをつけなければいけないとか(コロナ禍のオーストラリアでは感染状況によりマスク着用が義務化された州などがあり、違反者には罰金も課せられた)、殴ることは違法だ、というように、すべての人の行動に関する共通のルールがつくられることもあります。

同意する(しない)はほかの人にどう影響するか

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また、よく考えないで行動してほかの人に迷惑をかけているときに、注意されることもあるでしょう。たとえば、ライブ中に跳ね回って、ほかの人にぶつかってしまったり、ケガを負ったりケガをさせてしまうかもしれないようなとき。または、ほかの人の邪魔になっているのに気がつかないで3列になって歩いているときに、「3列になって歩かないで!」と怒られることがあるかもしれません。

誰かに注意されたとおりにするのはイライラしたり、気分が悪くなることかもしれません。でも、立ちどまり、同意すること(しないこと)がほかの人にどう影響するかを考えたら、その要求が公平で妥当なものだと気づくでしょう。

たまには、ちょっとつまらないことにも(自分を傷つけず、迷惑でないなら)、同意しなければいけないこともあります。だって、それが正しいことだから!

(翻訳:北原みのり)

ユミ・スタインズ テレビ・ラジオパーソナリティ

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日系オーストラリア人二世のテレビ・ラジオのパーソナリティ、作家、放送作家。女性の性と健康について率直に語ったポッドキャスト番組『Ladys! We Need To Talk』が大きな話題を呼び、2018年にABC放送より賞を授与された。娘2人を含む4人の子の母でもある。

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メリッサ・カン 医師

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オーストラリアのティーンズ誌『ドリー』の悩み相談コラムで、回答者「ドリードクター」として23年担当。思春期のセクシュアリティと健康を、愛情を持って語り、人気を誇る医師。各種メディアなどで講演活動も続け、正しい知識とフェアな考え方を広めている。マレーシア系中国人とイギリス系オーストラリア人がルーツ。

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北原 みのり 作家
きたはら みのり / Minori Kitahara

フェミニズムについての本や記事を執筆。自身の会社アジュマで出版を手掛け、女性のためのプレジャーグッズショップ「ラブピースクラブ」も運営する。性暴力の根絶を目指す「フラワーデモ」呼びかけ人。「希望のたね基金」理事も務める。『日本のフェミニズム』(河出書房新社)など著書多数。

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