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無印ユニクロに酷似、中国企業が陥った「三重苦」 急成長してきた「メイソウ」に異変が起きた

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  • 浦上 早苗 経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員(コミュニケーションマネジメント)
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中国では7月以降、日本絡みの事件が度々SNSで炎上している。同月には江蘇省・南京市の寺に旧日本軍人の名が書かれた位牌が祭られていたことがわかり、奉納した中国人女性が拘束された。

その後、日本の要素を取り入れた「夏祭り」が各地で中止され、8月には江蘇省・蘇州市で浴衣を着た若い女性が、警察に「君は中国人だろう!なぜ和服を着ているのか」と詰め寄られ、連行されたとする動画が拡散された。

日本が対象となる事件が相次ぐ中で、叩けば埃が出るメイソウは格好の餌食になってしまったようだ。

業績悪化、上場廃止の懸念も

今回の批判を受け、メイソウはユニクロ風のロゴも含め、2023年3月までに「日本風」を排除すると声明を出した。

同社が「日本企業」を装っていた頃に、あのロゴと意味不明な日本語に惑わされた筆者は寂しさすら感じるが、コロナ禍以降業績悪化に歯止めがかからないメイソウは、一刻も早く騒動の幕引きを図りたかったのだろう。

同社はコロナ禍で世界の小売店が苦しむ中でも出店しまくっていたが、感染拡大による店舗の休業や営業制限が相次ぎ、純損益は3期連続で赤字を計上した。3年の赤字額は合計20億元(約400億円)に迫る水準となっている。最近は上場廃止もささやかれ、今年7月にはリスク分散のため香港に重複上場した。

直近の業績悪化とかねてから指摘される「ブランド力不足」、そして政治案件になってしまった「日本風という黒歴史の痕跡」。三重苦のメイソウは、創業以来最大の試練に直面している。

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