初任給が上がっても会社を辞めたい若者が多い訳 「上司が残業していても自分は帰る」は約半数
コロナ禍の学生生活と就職試験を経験し、不確実性も増す中で「Z世代」には堅実な面も見られる。先のソニー生命保険の調査によれば、新入社員の初任給の使い道は「貯蓄に回す」が56.6%と最も高く、貯蓄志向は高まりを見せる。
社会人2年目の4割超は初めての給料で貯蓄し、1年目の貯蓄額は平均62万円と前年比4万円増加した。30歳時点の目標貯蓄額は平均847万円という。収入の1~2割を貯蓄できれば良いといわれる中で、決して少ない「備え」とはいえない。
堅実な少額積み立て投資にも興味
社会保障や雇用環境への不安も抱え、将来に向けて備えるための投資意欲が他世代より旺盛なことも特徴だ。野村アセットマネジメント資産運用研究所が今年8月16日に公表した調査結果によると、投資信託の保有者は20代で増加が見られる。
投信を始めた理由に「つみたてNISA」(少額投資非課税制度)を挙げた20代は半数以上に上り、超低金利時代に預金するよりも少額からの長期・積立・分散に特化した「つみたてNISA」を活用し、早くから資産形成に取り組むことが望ましいと考える若者は増えている。
年功序列型賃金システムが変化しつつあるとはいえ、20代の給与は高くない。だが、貯蓄を始めるには良いタイミングであり、長期投資の効果を大きく得られるとの計算も働く。
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