新型コロナウイルスに感染した人は少なくとも2年間、精神疾患や認知症などのリスクが高い状態が続く。英オックスフォード大学の研究者らがまとめた大規模な研究調査から明らかになった。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)によって慢性疾患の負担が増えていることを示している。
コロナ感染後に気分障害や不安障害など一般的な精神疾患が起きる頻度は他の呼吸器感染症よりも高いが、リスクは通常2カ月以内に低下したと科学者らは指摘。対照的に「ブレインフォグ(脳の霧)」と呼ばれる認知障害や認知症、より期間の長い精神疾患、てんかん、発作のリスクは2年が経過しても高いままだったという。
この研究結果は17日に医学誌「ランセット精神医学」に掲載された。125万人余りの患者データに基づいており、新型コロナが中枢神経系に大きなダメージを与え得ることを示している。世界保健機関(WHO)によると、認知症に伴う世界の社会的コストは2019年に1兆3000億ドル(約180兆円)と推計された。
原題:
Covid’s Harmful Effects on the Brain Reverberate Years Later(抜粋)
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著者:Jason Gale
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