専門医が指摘「危険ないびき」「ただのいびき」の差 無呼吸を防いでよい睡眠も得られる「CPAP治療」

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ぐっすり眠れていない、昼間眠い…もしかしたらいびきが原因かも?(写真:mits/PIXTA)
寝不足の原因は、もしかしたら「鼻」の不調のせいかもしれません――。
いびきに悩む人は実に4000万人いるといわれています。いびきや鼻づまり、アレルギー性鼻炎などで「鼻呼吸」がスムーズにできないことで、睡眠負債が蓄積され、さまざま不調や病気になることも。
睡眠医学の専門医である高島雅之氏の著書『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』から一部抜粋して紹介します。

「高いびき」を辞書でひくと、「大きないびきをかいてよく眠ること」と、よい意味のように書かれています。ですから、いびきというのは安心して寝ている、緊張していない状態ともいえ、日本人にとって概念的にはそんな悪いイメージではないように思えます。

しかし最近は、「睡眠時無呼吸症候群」がよく知られるようになったこともあり、いびきは一般的によくない印象になってきました。

いびきのメカニズム

そもそも、いびきはどうやって起こるのでしょうか。

人間ののどを「窓」にたとえてみると、いびきをかかずに寝ているときは、窓を全開に開けて、風通しのよい状態だといえます。空気が十分に取り込まれ、入れ替えがスムーズにできている状態です。

一方、窓がなかば閉められ、空気の入れ替えがされにくくなると、ピューピューと隙間風が吹くような状態になります。その風の影響で、のどちんこなどが振動し音を発生します。これがいびきです。

そして窓を閉めきった状態、これはみなさん想像がつくことでしょう。そうです。これが無呼吸の状態です。いびきのその先に無呼吸が存在する可能性があります。大きないびきをかいているとき、それは無呼吸かもしれないという、アラーム(警報)のようなものかもしれません。

一般的に、いびきや無呼吸を悪くする要素として、疲労と寝不足、お酒の3つがあげられます。お酒に関しては飲酒量や飲む時間、休肝日をもうけるなど飲酒習慣の見直しによって改善される見込みが十分あります。疲れや寝不足によって生じる場合も、年度末や、明日までに仕上げなければならない仕事があるという場合など、一過性のものであれば、さほど気にする必要はないでしょう。

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