「大木優紀・元アナ」40歳でベンチャー転職の決断 周囲は驚いた一方で、「不安はなかった」と言う
少し話は変わりますが、転職をしたことで、私自身、アナウンサー時代の考え方を変えていく必要性も感じるようになりました。というのも、令和トラベルには「多様性を受け入れ、尊重し合う組織にする」というプロミスがあり、私はそのD&Iの推進も担当しています。
アナウンサーは高い専門性が求められる一方で、若さやルックスなどの外見的な要素が偏重される側面もありました。例えば、“女子アナ”というワードには、そのようなルッキズムが色濃く刻まれていたと思います。
「働き方と生き方ってイコールだな」
最近のテレビ局はかなり変わりましたが、私がアナウンサーとして過ごした18年半を振り返ると、番組の添え物のような役割だったことも確かにあったな、と思います。でも当時の私は「それはそういうものなんだ」と割り切ってしまっていました。
あの頃と比べると、時代は大きく変わりました。
これからは私自身が新しい価値観を学びながら、令和トラベルをD&Iが浸透した組織にしていきたい。そんなことも考えています。
転職して半年がたった今改めて感じるのは、「働き方と生き方ってイコールだな」ということ。
当社には1カ月の労働量を4分の1まで減らせる制度があるのですが、これを使ってこの夏、子どもたちと一緒にニューヨークに行く計画を立てています。
こんなプライベートの過ごし方は初めて。働き方が自由になったことで、生き方も自由になったような気がします。
だからこそ、これからは仕事だけでなく、プライベートでやりたかったことにもどんどん挑戦したいですね。40代になって幸運にも訪れた「2つ目の人生」を、自由に、私らしく歩んでいけたらと思います。
1980年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、2003年にテレビ朝日に入社。アナウンサーとして『GET SPORTS』『やじうまテレビ!』『くりぃむナントカ』などを担当。二度の産休・育休を経て、復帰後の2018年からABEMA『けやきヒルズ』、翌2019年から『スーパーJチャンネル』を担当。2021年末に同社を退社し、令和トラベルに転職■Twitter/■note
取材・文/一本麻衣 撮影/洞澤 佐智子〈CROSSOVER〉
編集/天野夏海・柴田捺美〈編集部〉
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