「大木優紀・元アナ」40歳でベンチャー転職の決断 周囲は驚いた一方で、「不安はなかった」と言う

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ただ当たり前ですが、私は本当に新卒に戻ったわけではありません。まったく違う世界への転職とはいえ、これまでに18年半積み重ねてきた、社会人としてのベーススキルがあります。

わからないことがあっても、誰にどんなふうに聞くのがベストかを経験的に理解している。だからこそ、新卒の頃とは比べ物にならない速さでキャッチアップができているのだと思います。

そしてこの考え方は、20代の若い方にも当てはまると思います。

たとえまだ数年しかキャリアがなかったとしても、その期間で培ったベーススキルは、新しい仕事にも何らかの形で生きてくるはずです。

私の場合、確かに今の職場では、アナウンサーの専門的なスキルが生かされる機会は限られています。でも、社会人としての基本的な力はちゃんと通用する。

だから、今までのキャリアとは一見関係のない道を歩みたい気持ちがあるのなら、自分のベーススキルに自信を持って、ぜひ「2つ目の人生」にチャレンジしてみてほしいなと思います。

「楽しい」と思える範囲で努力を続けて

私は仕事が楽しいと、つい「もっとやりたい!」と思って頑張りすぎてしまうタイプなんです。でも最近は「どんなに仕事が楽しくても無理はしないほうがいい」と考えるようになりました。

今の私は子育てや家事の時間が必要ですし、体力的にも長時間は働けません。だから仕事には自然と一定のセーブがかかっていますが、もし20代でプライベートの制約がなかったとしても、無理はしないほうがいいと思うんです。

大木優紀さん
(写真:Woman type)

かつて私が新人アナウンサーだった頃、業界では「女子アナ30歳定年説」が公然とささやかれていました。

当時、私も知らないうちに影響を受けて「30歳までが勝負!」と必死に走ってきたのですが、もし当時の私に声をかけられるなら「そのペースでずっと走り続けるのは無理だよ」と言いたいですね。

人生は長距離走です。30歳を超えても、人生はまだまだ続きます。

自分自身が「楽しい」と思える範囲の中で、自分のペースを守りながら仕事をしていくことが、長く幸せに働き続けるためには大切だと思います。

次ページアナウンサー時代の考え方を変えていく必要性も感じるように
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