新大久保で「ガチ中華」が存在感を高めているワケ コリアンタウンで人気の中国ルーツの食べ物

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糖葫蘆(タンフール)は、北京の街中でよく見かける串刺しの山楂(サンザシ)やイチゴに飴がけしたスイーツ。糖葫蘆も数年前に韓国で一時期はやっていた食べ物だ。

韓国ではモクバンと呼ばれる食べる様子を撮影した動画や、クリスピーチキンを食べる咀嚼音など、視覚や聴覚に刺激を与えて脳に心地よく感じさせるASMRというジャンルの動画が数年前から人気を博している。糖葫蘆も現地のユーチューバーなどが、ポリポリと食べるASMRやモクバンを配信したことで話題となった。

お祭りでも見かけるりんご飴のようなかわいい見た目に、「韓国でもはやった」という箔がついたことで、糖葫蘆を扱う店も新大久保に進出している。

大久保駅近くにある「源記」はタピオカなどを売るドリンクスタンドで、サブメニューとして糖葫蘆も扱っている(夏は温度で飴が溶けてしまうため現在は販売停止中)。メニューにはカタカナで「タンフール」と書いてあり、中国語話者でなければ字面からはどんな食べ物か想像もつかなそうだが、冬の販売期間中は日本人でも購入する客がいるそうだ。

大久保通りと職安通りを結ぶイケメン通りの「Uncle Joe」は、いちごの糖葫蘆専門店。キッチンカーのようなプレハブ小屋に店を構えていて、値段はビッグサイズのいちごだと3粒で500円、小サイズのいちごだと4粒で500円。店の前には韓国アイドルのパネルや写真が展示されており、韓国好きの客を狙った店構えになっている。

いちごの糖葫蘆専門店
元々は北京で売られていた糖葫蘆。いまでは新大久保でも売られている(写真:筆者撮影)

韓国で糖葫蘆がバズってから数年経ち、韓国人の友人も「今ははやっていない」と話していたが、同じように一時期はやったチーズハットグに今でも多くの若者が並んでいるところを見ると、韓国ではやったことがあり、SNS映えする食べ物であれば、新大久保では生き残っていけるのかもしれない。

ガチ中華は新大久保でも定着するか

今回、見つけた3つの食べ物以外にも、大拉皮(ダーラーピー)という太い春雨が、韓国のユーチューバーに紹介されたことで現地でバズり、日本でも知られつつある。このように韓国経由で、日本でもバズる中国ルーツの食べ物は多い。

近年は「ガチ中華」が東京を中心にはやるなど、中国のフードカルチャーが日本人にも受け入れられつつある。麻婆豆腐や回鍋肉(ホイコーロー)などはすっかり日本の中国料理の定番として定着しているが、今回紹介したような、日本人にとっては今まで馴染みがなかった中国料理は新たなジャンルとして定着するのか、今後も注目したい。

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