ジャイアントコーンがこんなにも支持される理由 発売60年、コーンアイスの先駆けは細かく進化

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「チョコジャンボモナカ」(下)や「エッセルスーパーカップ」(右上)の人気も高い(2021年6月、筆者撮影)

購買層は男女半々、シニア世代も支持

最後に「ジャイアントコーン」の購買層も紹介しよう。

「一般にアイスは女性の割合が高いのですが、ジャイアントコーンは男性の購入も多く、男女比はほぼ半々です。2014年からは濃厚な味わいの“大人シリーズ”も発売しています。ボリュームのある商品ですが、シニア層にもご利用いただいているのも特徴です」

実は、この10年のアイス市場規模を押し上げた要因のひとつに「シニア世代の消費」がある。過去の取材でも「人口の多い団塊世代(1947~1950年の早生まれ)が企業の第一線から退き、飲み会も減った結果、自宅でアイスを楽しむ人が増えた」という話を聞いてきた。

違うブランドに切り替える「ブランドスイッチ」をあまりしない、シニア世代に支持されるのは強みだが、メーカー視点では、中期的にはスムーズに世代交代を図るのが理想だ。

また、アイスクリームは生ケーキなどに比べて安い。これも値上げご時世では強みだろう。

多くの業界がコロナ禍で減収となり、業務用アイスも打撃を受けたのに対して、巣ごもり需要を追い風にした「家庭用アイス」は好調だった。

新規感染が再拡大し、外食や旅行を控える動きが出てくると、これまでも繰り返された“息抜きアイス”の需要が高まりそうだ。その時に「思い出してもらえるブランド」は強い。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

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