ジャイアントコーンがこんなにも支持される理由 発売60年、コーンアイスの先駆けは細かく進化

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今年4月から5月にかけて「できたて品」プレゼントキャンペーンを行った(写真:江崎グリコ、同キャンペーンは終了しています)

また、よく「昔と変わらない味」と話す人もいるが、時代とともに消費者の舌は肥えており、送り手側は「昔ながらの味」に改良しないと現代の消費者には支持されない。

「ジャイアントコーンも発売当初に比べて大きく進化しています。例えば『コーンの品質改良』では、一般的なモナカコーンより吸湿に強い配合と製法にこだわり、製品化するまで工場での取り扱い管理も徹底し、食感の良いコーンを用いて製造しています。

『内面チョココーティング』では、コーンの内側に独自改良を重ねたチョコを塗布し、塗布技術もコーンにまんべんなく塗布される製法を採用し、コーンの吸湿を防いでいます」

「昔はナッツがよくこぼれた」という指摘もあったが、最近の商品は総じて好評のようだ。

ジャイアントコーンのブランドを担当する桑田知佳氏(写真:江崎グリコ、撮影のためマスクを外しています)

消費者の声から生まれた「チョコだまり」

「しあわせのチョコだまり」とは何なのだろう。

「以前から、お客さまの『時々コーンの先にチョコがたまっていて、それに出合えるとうれしい』という声がありました。これを提供できないか、と社内で検討を始めたのです。

そして、コーン先端(しっぽ)部分のチョコを増量し、2020年に誕生したのが『しあわせのチョコだまり』です。多くの方に喜んでいただき、売り上げも大きく伸長しました」

「しあわせのチョコだまり」にして、喫食後の満足感も高めた(写真:江崎グリコ)

この話は、マーケティングの視点でも興味深い。以前、「最後に好印象を持つとブランドの支持が高まる」という事例を聞いたのだ。

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