京都人特有の「あうんの呼吸」が生まれたワケ 京都の人が持つ「格式と特権意識」のルーツとは
「ぶぶ漬け、どうどす?」に見られる排他性
京都人のコミュニケーションの有名なエピソードとして、「ぶぶ漬け(お茶漬け)、どうどす?」と勧める、というものがある。「そろそろお帰りください」という暗黙の言葉であり、「はい」と答えれば笑いものになるとされる。これは一種の都市伝説のようなものだが、京都人がはっきりと意図を伝えない気質がよくわかるエピソードだ。
なぜ、京都人はこのような回りくどい言い方をするのか。それは、京都人が長い歴史の中で「よそもん」を排除してきたためだ。「京都十代、東京三代、大阪一代」と言われるように、京都人と認められるためには何代にもわたって暮らす必要がある。逆にいえば、京都人は親や祖父母のみならず、先祖からの知り合い同士ということだ。


















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