東大生断言「頭いい人は運よくなる」ナルホドな訳 思考法を変えればマイナスをプラスに転換できる

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いかがでしたでしょうか。運がよいのに、それに早瀬が気付いていないという話でした。そもそも、「運がよい」というのはいったい、どういう状態なのでしょうか?

「運のよさ」というのは「自分にとってメリットが大きい状態になること」だと表現できるでしょう。お金がたくさん得られるとか、いい人とめぐり会えるとか、健康に暮らせるとか、そういうのはすべて「自分にとってプラスになること」。そういう「自分のプラス」が大きいことを、「運がいい」と表現しているわけです。

でも、「自分にとってプラスが大きいかどうか」って、実はけっこう主観的なものなのです。

例えば、みなさんが宝くじにあたって3億円を得たとします。これは自分にとってプラスが大きいように見えるわけですが、「3億円を失う可能性を得てしまった」ということにもなりますよね。一気に生活の水準が上がってしまって、3億円を使い切った後では元の生活が忘れられずに苦しむ、なんて人もいます。今まで当たり前のように暮らしていた普通の暮らしに対して、「なんて苦しい生活なんだ!」と感じてしまうのです。

逆に、私たちがすごく貧乏な生活をしていたとします。しかしその数年後、努力が報われて普通と同じような水準の生活ができたとして、私たちはきっとその生活に対して大きな喜びを感じるはずです。「こんなにいい暮らしができるなんて!」と。

頭のいい人はマイナスをプラスに変換できる

何がその人にとってプラスなのかは、誰にも判断することができません。大金を得ることは、直近の未来においては大きなプラスになったとしても、自分の人生にとっては大きなマイナスになってしまうかもしれない。逆に貧乏に生きることは、明日、明後日の生活という意味では苦しいかもしれないけれど、数年後、数十年後のことを考えれば大きなプラスになるかもしれない。運がいいかどうかは、けっこう主観的なものなのです。

そして頭のいい人というのは、悩んだときや、苦しいときに、自分の見方を変えて、そのマイナスをプラスにすることができる人だといえるのではないでしょうか。

サイコロを振って、毎回必ず「6」を出すことができる人はいません。でも「1」だろうが「2」だろうが「3」だろうが、どんな目が出ても楽しむことができる人というのは、この世に何人も存在しているのです。

「マイナスな出来事の中から、プラスを見出す」というのもまた、頭のよさだと言えるのです。「頭のいい人」=「運がいい人」というのはどういうことかというと、「頭のいい人はポジティブシンキングがうまい」ということにほかならないのです。

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