投資トラブルに遭う人が意外にわかっていない事 騙された被害者が同時に加害者にもなりうる

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登録されている業者の一覧だけでなく、無登録で金融商品取引業を行ったとして警告を受けた業者の一覧も金融庁のウェブサイト(https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/mutouroku.html)で確認することができます。

詐欺的な投資話の被害が発生した事件は過去に枚挙にいとまがありません。

古くは虚偽のリゾート開発や、駅ができるといった情報を元に土地を買わせる原野商法、価値がなかったり架空の未公開株を買わせたりする投資詐欺、実体のない和牛ビジネスのオーナーになることを勧誘し、当初は配当金を支払う和牛預託商法などがありました。

最近では、暗号資産で海外事業者に投資をすると大儲けできると勧誘を行い、配当や預かった暗号資産の払い戻しに応じないというトラブルが目立つとして国民生活センターも注意を喚起しています。

複数の人の間でやり取りが混在することも

複雑なのは、複数の人の間で

①お金を貸す(金銭消費貸借)
②出資をする(株主になる)
③金融商品を買う

が組み合わされることがあることです。

たとえば、AさんがBさんにお金を渡し、Bさんがそのお金をCさんに渡していた場合でも、

・AさんはBさんにお金を貸していた(①)、BさんはCさんに出資をしていた(②)
・AさんはBさんに金融商品の買付を依頼していた(③)、Bさんは預かったお金でAさんのためにCさんから金融商品を買った(③)

といったことが考えられます。

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