「梅雨が短い」と7月の株価が堅調になる納得事情 夏の暑さと消費行動はどう関係しているのか
5日に九州を横断した台風4号の影響もあり、7月上旬の全国各地は雨模様の日が続きました。しかし気象庁の「7月からの3カ月予報」では、東日本の夏の気温は“平年並みか高い見込み”と発表されています。今後、暑い夏が予想されます。
ところで「夏は暑いほうが景気や株価に良い」というのが、経済や株式市場の専門家の間で通説とされています。身近な話で言えば、暑いと水分補給のためにソフトドリンクを飲む機会が増えたりします。
もっと大型の消費で言えば、暑い夏を乗り切るため、性能の良いエアコンに買い替えたいと思う方もいるでしょう。このように夏が暑ければ皆さんの消費が盛り上がりやすく、そして景気が良くなり、株価も好調になると見られるのです。そこで今回は夏の気候と夏相場の関係を紹介します。
梅雨の日数と株価の関係
今年は日本各地で「統計開始以降、梅雨の日数が最も短かった」ことが話題になりました。例えば、関東・甲信地方の梅雨は21日間で、これまでの最短記録を更新しました。そこで過去のデータを基に、梅雨の日数と7月相場の関係を調べてみました。
今回のように梅雨の日数が特に短かった年は1978年と2018年で、ともに23日間でした。これらの年の7月の日経平均株価の騰落率は、それぞれ1.05%と1.12%であったことから平均すると1.08%となります(表1中の〇)。
過去、梅雨が“特に短い”年の7月相場は株高でした。一方、梅雨が“例年並みか長い”の7月の日経平均株価は平均すると下落する傾向が見られました(-0.15%)。そして梅雨が“短い”年は0.16%とプラスとなっていることからも、梅雨は短いほうが7月は堅調な株式相場になることがわかります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら