円安で「株が上がる業種」「下がる業種」はどれか 今後は株価の二極化が進行する可能性もある
急激な円安が進んでいます。4月28日には一時、1ドル=131円を超えて20年ぶりの円安ドル高水準となりました。円安により、輸入に頼っている石油や食料品などの値段が上がり、景気への打撃も心配です。
そこで今回は、円安が景気や株価に与える影響をわかりやすく整理して、円安で恩恵を受ける業界を統計的な手法で探って見ました。
円安の背景に日米の金利差
足元で急激に円安ドル高となっている最大の要因は、日本とアメリカの金利水準の差が広がっていることです。4月28日の段階で131円を超えた円安の背景には、同日に行われていた日銀の金融政策決定会合で、金融緩和政策が強調されたことがあります。
日本では低金利政策が続いています。一方で、アメリカの中央銀行に当たる米連邦準備制度理事会は5月4日に0.5%の利上げを実施しました。通常、利上げ幅はその半分の0.25%ですが、今回行った0.5%の利上げはITバブル時の2000年5月以来、22年ぶりでした。アメリカで加速的に利上げが進んでいることが分かります。日本が低金利を持続するなか、アメリカが金利の引き上げスピードを速めているため、日米金利差が拡大しているのです。
お金は金利が低い国から高い国に流れていきます。私たち一般の人もそうですが、投資家はお金を預けるなら金利が低いより高い方を選ぶからです。そして金利が高いアメリカにお金を預ける時にドルが買われるため、その反対に低金利の円が売られて、円安ドル高となるのです。専門家の間では「今後は1ドル=135 円を目指す円安が続く」との見方も少なくないようです。
実際に日米金利差と円ドルレートの推移を見てみましょう。
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