参院選与党圧勝後、日本株が「勝負週」になる理由 日経平均株価は重要な上値を超えていけるか
株価は一進一退のように見えるが、世界経済の減速感は次第に明らかになっている。FOMC議事要旨が公開された同じ日の6日に、 国際通貨基金(IMF)のクリスタナ・ゲオルギエワ専務理事は、「世界経済見通しは4月以降著しく悪化した」とし、「来年に世界経済がリセッション(景気後退)入りする可能性は排除できない」と述べている。
すでにIMFは4月に公表した世界経済見通しで、2022年の世界経済の成長率予測を1月時点の予測から0.8%ポイント下方修正し3.6%としている。これは2021年の成長率6.1%に対して大きな減速だ。
IMFは7月下旬にも新たな見通しを公表する予定だが、同専務理事は、この2022年世界経済成長率見通しが再度下方修正されるとの見方を示している。
株式市場は「利上げ」をほぼ織り込んだ
ゲオルギエワ専務理事は「世界的な景気後退を排除できるか」との質問に対しても、「リスクが増大していることを踏まえると、排除はできない」と明確に回答している。そして、最近の経済データでは、2023年にはリスクがさらに高まると予想した。
つまり「2022年も厳しいが、2023年はさらに厳しくなる」というわけだ。それを裏付けるように、商品相場も下落しており、とくに産業と直結している銅価格の下落幅は大きなものになっている。
さて、この状態で、FRBの利上げはどこまで続けられるだろうか。今後のFOMCで、仮に7月27日に0.75%、9月21日に0.5%、11月2日に0.5%と3度の利上げが行われるとすれば、政策金利であるFF金利の上限は3.5%になる。
13日に発表される6月CPI(消費者物価指数)、14日のPPI(卸売物価指数)次第では、今年最後である12月14日のFOMCの様子が変わる可能性も残ってはいる。だが、すでに株式市場はそのかなりの条件を織り込んだといえるのではないか。つまり、株式市場については「利上げ相場」は終わっているといえる。
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