アマゾンで買った商品にベゾスが激怒した理由 「顧客へのこだわり」を最優先する企業文化

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アマゾンではつねに「お客さまのニーズに対して、自分たちは何ができるのか」というように、お客さまを起点として逆向きに考えます。

とにかくアマゾンという会社は、お客さまのためにすべての行動が規定されている会社です。特に創業者のジェフ・ベゾス自身が、アマゾンの中で最もお客さまを大切にする気持ちが強い人ですから、お客さまのニーズに応えられていないことに対しては、つねに厳しく対応します。

そのことがよくあらわれているエピソードをひとつご紹介しましょう。

ベゾスがアマゾンでヨガマットを買ったら

「アマゾンは手のひらにおさまるような小さな品物でも、段ボール箱に入れて送ってくる。これは過剰包装じゃないか」

10年ほど前は、こんなことがよく言われていました。なぜこんなことが起きていたかというと、人間ではなく機械が仕分けしていたからです。

そのおかげで速く届けることができていたのですが、お客さまにとっては「こんな大きな箱に入れてくるなんて、もったいない」と思うことが多かったでしょう。

しかし現在は小さなものは封筒や紙袋で送るようになり、段ボール箱を使うことは少なくなっています。

アマゾンでは、「荷物の中の空気の率」がどのぐらいかを調べています。つまりアマゾンではすべての商品の縦横高さの寸法を測っていて、発送に使った箱と商品の体積を比べて、どのぐらい空気が入っていたかの率を測っているわけです。空気を運ぶのは無駄だから、この「エア率」を下げることが、技術部隊におけるメトリックス(KPI)に設定されています。

新しい機械を導入してパッケージを見直したりした結果、おそらくこの10年で、「エア率」は半減しているのではないでしょうか。

かつてジェフ・ベゾスが、アマゾンでヨガマットを5本買ったことがあります。するとそれが大きな箱に入って、1本ずつ5箱届いたらしいのです(ちなみにベゾスは私生活でも、ありとあらゆるものをアマゾンで買っているそうです)。

ヨガマットを5本買ったのに、1箱ずつ大きな箱に入ったヨガマットが5箱送られてきたことにベゾスは激怒し、「こんなことがあってはならない」という言葉とともに、その写真を送ってきた。社内はハチの巣をつついたような騒ぎになったと言います。

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