SDGs(持続可能な開発目標)を積極的に推進している会社はどこか。企業のSDGsの達成度をESG+Hの非財務情報から可視化した。
SDGs(持続可能な開発目標)を積極的に推進している会社はどこか――。
SDGsとは、貧困、ジェンダー、環境、衛生、サプライチェーンといった社会課題の解決を2030年までに達成するために、国連が2015年に採択した目標だ。17の目標と169のターゲットで構成されており、多くの企業では、サステナビリティ(持続可能性)の具体的な項目として使われている。
SDGsをアピールに使っている企業も散見
ただ現状は、自社が行っている活動を17の目標に当てはめ、アピールに使っているケースが目立つ。SDGsで求められるのは、多くの社会課題にさまざまな力を結集して解決していくことだ。とくに企業には本業を含めた活動で社会を変えていく役割が期待される。
各目標を見ると環境分野などでビジネスとして展開が期待される内容がある一方、企業に大きな負担を強いることになりそうなものも多い。SDGsの広がりで、社会から企業の社会的責任としてさまざまな義務を課せられ、その枠の中でビジネスを行わなければならないという流れが強まっている。
そうした時代背景のなか、東洋経済新報社では、「東洋経済CSR調査」で収集している非財務情報から、日本企業のSDGsの取り組みへの評価を昨年から行っている。これまで培ってきたCSR(企業の社会的責任)評価をベースとして、SDGsの達成度を可視化した。
ESG(環境・社会・企業統治)を基本とし、企業の基盤である人材活用(H)を中心に捉えた「ESG+H」の枠組みでデータを選定。数値面の評価基準はより細かく分け、社会課題の視点も強化。初めて算出した2021年版の評価の仕組みをさらに改良し、「SDGs企業ランキング」2022年版として作成している。
結果を見ていこう。ランキング1位は2年連続でオムロンとなった。分野別は環境、社会性、企業統治が1位。人材活用は72位と若干低いものの総合力で2年連続のトップとなっている。
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