どちらの都市も徒歩、あるいは(最近ではパリでも)自転車で回れるほど便利です。大きすぎず、小さすぎず、絶妙なサイズでありながら、国際色豊かで(京都に住むフランス人はますます増えています)、外国人観光客が多いことも共通点です。
鴨川をセーヌ川にたとえることもできます。長い遊歩道があり、カップルが座って「アムール(愛)」を楽しんでいます。また、この時期ならではの鴨川沿いのオープンテラス(川床)には、京都を囲む山々を背景に座っているだけで時間が経つのを忘れてしまうような別世界の雰囲気があります。
和歌山へのプチ旅行で感動
大阪に住む友人、村尾嘉則さんが和歌山に小さな家を購入したと言って、私を招待してくれました。そこで私たちは夜遅く京都からドライブしたのですが、朝目覚めて部屋からの眺めに驚きました。すべての窓から海が見えるのです。信じられないような眺めです。部屋はリビングと2階の大きな部屋だけで、すべて木でできていて、カナダの湖畔にあるコテージのようでした。
村尾さんはコロナ禍において、自分と家族が「呼吸したりもっと自然と触れ合ったりする必要がある」と感じたそうです。いろいろな場所を探した結果、大阪から2時間ほどのこの場所をとてもリーズナブルな価格で見つけたと言います。
フランスでは、たとえお金持ちでなくても田舎に家を持つのは普通のこと。数年前、日本人の友人が、伊豆に買った小さなかわいい家のことを公に話せないと言っていたのを思い出しました。みんなに嫉妬されるのを恐れたのと(彼女と彼女の夫はかなり若かったのです)、誰にも理解してもらえないだろうと思ったのです。
浜辺の散歩、その後の温泉、素敵なバーベキュー、友人とのおしゃべり、そして一口のワイン……なんて幸せでしょう! 取り立ててやることのないシンプルな楽しみ。ただリラックスしてゆったりとした時間を過ごしたのです。
京都に戻ってから、ここ数年の観光客の多さから何年も行っていなかったあるお寺に行くことにしました。この禅の庭園と、小さな優雅なパビリオンがもたらす静けさと静寂を感じる必要があったのです。そのお寺は、皆さんご存知の「銀閣寺」です。そこには誰もいませんでした。数人の日本人観光客と、小学生だけ。
昔、日本に来たばかりの頃を思い出させてくれました。当時の私は、有名な場所をすべて回りたいと思っていました。そしていく先々で「外人」をあまり見慣れていない学生グループがいました。私は赤毛の友人とともに観光地を回っていたのですが、彼女は彼らにとって、とても興味深く、特別に見えたようです……。
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