日本語の古典 山口仲美著
日本語学者である著者が古典文学を解説しながら、その面白さと古典を読むことの大切さを説く。取り上げるのは、奈良時代の『古事記』から、江戸末期の『春色梅児誉美(しゅんしょくうめごよみ)』まで30作品。
作品ごとに一つのテーマを設け、その魅力を抽出していく。『竹取物語』なら、かぐや姫が粗野な言葉遣いなのはなぜか。『平家物語』では、武士たちの最期に死の美学を見る。『東海道中膝栗毛』では、庶民の心をとらえたわけを探る。
「言霊(ことだま)信仰」の残っていた奈良時代から、文学作品が商品として流通するようになった江戸時代までの作品を、年代順で読み解いていくことによって、日本語や生活習
慣、さらにはものの考え方の変化の過程を浮き彫りにする。
岩波新書 840円
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