「愛情不足のまま成長した人」過去を語る時の特徴 親との記憶を振り返る際に見られる3つの傾向

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

右脳の自伝的記憶が過剰にあふれ、体からの信号で感情的になりすぎていると言ってもいい。とらわれ型パターンを持つ人はすぐに話を脱線させ、記憶にのみこまれやすく、物語を断片的でわかりづらいものにしてしまう。

「未解決型」パターンの特徴

3つ目のパターンは、「未解決型」といわれ、子どもには解決できない恐怖を経験した可能性がある。幼少期にこういうトラウマを経験すると、成長後、自分の過去についてわかりやすく明快な物語ができなくなることも多い。

特に脅威や恐怖、死、あるいはその人のトラウマに関連する何かについて尋ねられたとき、話に一貫性がなくなる。細部があいまいになり、話をするにつれ、意識の解離やトランス状態に陥って、根本的にばらばらな物語になってしまうこともあるのだ。

「拒絶型」、「とらわれ型」、「未解決型」のうち、どのパターンを持つ人も、それぞれに特有の矛盾のパターンがあり、過去について一貫した話ができない。そして一貫した物語がなければ、自分がこれまでどんな状況にあったのか、成長してどんな人間になったのかを理解するのが難しくなる。

そういう人が親になると、子どもを育てるうちに、自分の保護者と同じ間違いを繰り返してしまう可能性が高くなる。親と同じ人間関係のパターンを受け継ぎ、それを次世代に伝えてしまうのだ。

けれど、安心してほしい。冒頭にも触れたが、勇気を出して過去を見つめ、じっくり考える能力を養ってから、過去から逃げることも過去にとらわれることもなく、自分の物語をすれば、過去の傷を徐々に癒していける。

次ページ過去に起こったことは自分のせいではない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事