政策変更or介入、黒田総裁「政府と連携」の意味 参院選控え政府・日銀の連携を改めて演出

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 日本銀行の黒田東彦総裁は20日、最近の急速な円安進行に対し、今後も市場動向を十分に注視し「政府と連携して適切に対応する」と語った。官邸で岸田文雄首相と会談した後、記者団に述べた。

黒田総裁によれば、首相からは特別な言葉はなかった。首相に定期的に世界経済と金融資本市場の動向を説明しており、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的推移が肝要であり、「急速な円安進行は企業の事業計画に不確実性をもたらし、好ましくない」と伝えたという。両者の会談は3月30日以来、3度目。

岸田首相も会談後、黒田総裁から現状の経済状況について話を聞き、意見交換を行ったと記者団に説明した。「急激な円安は憂慮すべきことだという話があった」とも語った。

参院選控え両者の連携を改めてアピール

大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは、円安の進行や黒田総裁による値上げ許容度発言など今月に入って日銀が注目や批判を受けることが重なり、参院選を控えたタイミングで「政府と日銀の連携を改めてアピールする狙いがあったのではないか」とみる。為替について「連携して適切な対応」に言及したことも、政策対応の余地を連想させると語った。

日銀は17日の金融政策決定会合で現行の金融緩和策の維持を決めた。海外の中央銀行が相次いでインフレ対応で金融引き締めに動く中、1ドル=135円台まで進んだ円安を受けて緩和策の修正観測も事前に市場で浮上していた。岸田首相は19日、日銀の金融政策について「現状においては変えるべきではない」とテレビ番組で語った。

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著者:伊藤純夫、占部絵美

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