雑誌も特集「タンポン大不足」でアメリカ大わらわ 必需品が棚から消えた!米国インフレ最前線

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一部のブランドのタンポンはパッケージに使用期限が刻印されているが、これはラテックスのコンドームなどと違って、食品医薬品局(FDA)によって義務付けられた表示ではない。

例えば、タンパックスブランドのタンポンには3年または5年の「有効期限」が記されているが、P&Gによれば、これは涼しく乾燥した場所で保管された場合、「会社として定めている高品質基準を満たすと考えられる期間」を意味する。

つまり、有効期限を過ぎたからといって、必ずしも安全でないとか効果が失われたことにはならないと医療の専門家は指摘する。「保管してあった古いタンポンを使う場合は、タンポンの包装が正常かどうか、中身のタンポンがしっかりと保護されているかどうかを目で見てチェックするとよい」というのが、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(ニューヨーク)の産婦人科医でハーバード大学医学部の講師、バーバラ・ウィルキンソンのアドバイスだ。

使用時間の引き延ばしは危険

では、タンポンがなくなったらどうすればよいのか?

大切なのは、タンポンがなくなりそうになっても、使用個数を節約するために使用時間を引き延ばさないようにすることだとウィルキンソンは注意を促す。タンポンを8時間以上着けっぱなしにしたり、吸収性の高すぎるタンポンを使用したりすると、まれにではあるが生命を危険にさらしかねない毒素性ショック症候群を引き起こすおそれがあるためだ。

確かにタンポン不足はストレスの原因となりうるが、モンテフィオーレ・ヘルスシステムの産婦人科医ジェシカ・アトリオによれば、これは使用している製品が自分の価値観に沿ったものかどうかを見直すチャンスでもある。例えば環境のために、タンポンから再利用可能な製品に切り替える、といったことだ。最近では、タンポンに代わる選択肢がこれまでになく増えている。

まず生理用ナプキンがある。ノースウェスタン大学ファインバーグ医学部で産婦人科の臨床学教授を務めるローレン・ストライヒャーによると、とくに量が多い日や睡眠時など、多くの女性がすでに生理用ナプキンをタンポンと併用している。生理用ナプキンには、使い捨ての製品と再利用可能な製品がある。

次ページ生理用ナプキンのデメリット
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事