雑誌も特集「タンポン大不足」でアメリカ大わらわ 必需品が棚から消えた!米国インフレ最前線

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ただストライヒャーは、生理用ナプキンがすべての人に適しているわけではないとも認める。生理用ナプキンの湿った感覚を嫌う人もいれば、性器乾癬や慢性外陰部痛などを抱えた人には、激しい不快感や刺激が伴う場合もある。また、生理用ナプキンでは水泳や激しい運動など、特定の活動が制限されることもある。

次に生理用吸水ショーツだ。生理用吸水ショーツは、マイクロファイバーポリエステルなどの吸収性素材を使って経血を吸い取る製品。「若い世代を中心に、このオプションを受け入れる女性が増えている」とウィルキンソンは話す。

再利用可能な製品は多数販売されており、その多くにはタンポンの本数に換算した経血吸収能力の性能表示がある。ただ、生理用吸水ショーツには高価なものもあり(一部の人気ブランドは1着30~40ドルする)、乾燥機に入れることはできないとウィルキンソンは説明する。

話題のフェムテック製品は?

さらに近年では、月経カップや月経ディスクの人気も高まっている。膣内に挿入して経血を集める再利用可能な製品で、医療グレードの柔軟なシリコンやラテックスで作られている。研究によると、月経カップの漏れは生理用ナプキンやタンポンと同じか、それ以下とされる。

「月経カップを膣内にはめると、経血を約12時間溜めることができる」とストライヒャーは言う。カップやディスクの価格帯は25~35ドルだ。

もっとも、自分に合った月経カップを見つけるには試行錯誤が必要で、装着も最初のうちはうまくいかないかもしれないと今回取材した専門家の全員が語っているので、この点には留意したい。

アトランタにあるエモリー大学医学部の産婦人科助教授ジョン・ホートンは、タンポン不足によって月経衛生の重要性が再認識されると考えている。月経衛生について話すことは「タブーを取り除く」助けとなるため、生理用品のコストや供給といった課題について、生理のない人も含めた全体の理解につながると言う。

(執筆:Catherine Pearson記者)
(C)2022 The New York Times

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事