住民しか知らない謎の鉄道「山万」車両基地の内部 人口1.8万人のニュータウン、4kmを14分で1周

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車両基地内に留置される山万ユーカリが丘線の「こあら2号」(記者撮影)
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スカイライナーを使ったミステリーツアー、成田空港アクセス線の車両が普段走行しない千葉線や千原線に入線するツアーなど、京成電鉄が打ち出す鉄道ツアーはコロナ禍にあってむしろ輝きが増している。そんな中で、京成の新たなツアーが話題を呼んだ。5月21日と28日の2回にわたって催行された「3600形ターボくん&こあら号で行く!山万ユーカリが丘線車両基地見学ツアー」である。

21日の初回は定員40人のところ、145人が応募した。競争率は3.6倍。「他社とのコラボとしては、関東鉄道や小湊鉄道などとコラボしたツアーも実施しているが、その倍率を超えてしまった」と、京成の広報担当者も驚きを隠さない。28日の競争率も同程度だったという。

なぜ3倍を超える人気となったのか。ツアーで使われる4両編成の3600形は4両すべてが電動車で、「ターボくん」という愛称を持つ。「ターボくんに乗れるのがツアーの売りであることは間違いないが、それ以上に山万の車両基地見学の関心が高いのではないか」と、京成広報担当者は推測した。

「山万」レアな車両基地公開

山万の本業は不動産事業だが、鉄道事業も行っているという珍しい会社だ。京成本線のユーカリが丘駅(千葉県佐倉市)が山万ユーカリが丘線と接続している。ユーカリが丘は山万が開発するニュータウンで、同線は住民の足として欠かせない存在だ。

沿線は緑が織りなす住宅街。地域生活に不可欠な商業施設や学校、病院などは完備しているが観光名所の類はない。何か特別の理由でもない限り、外からわざわざ乗りに来るような路線ではない。そこへ、普段は一般の人が立ち入れない車両基地の公開である。「車両基地の公開は地域の子どもたち向けとか限定的に行ったことがある程度」と、山万の担当者が話す。つまり、ユーカリが丘線に乗って車両基地を見学するというツアーは実に希少性が高いのである。

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