「出世を目指さない人」の仕事人生はこう変わる 「Web3」で組織に縛られない世界がやってくる

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この手軽さ、簡単さ。「経営」「組織運営」というものについて回る数々の面倒や困難が軽減されており、「面倒で難しいことを担う経営陣」「その経営者の下で仕事をする従業員」というヒエラルキーが存在しません。そして手軽で簡単であるというのは、成長速度が上がりやすいということでもあります。

より手軽に、より強く結びつき、成し遂げる

一般企業でも、外注業者に業務を委託するというのはよくあることです。かつては受発注会社間の契約などが面倒で窮屈でしたが、クラウドソーシングのプラットフォームができたことで少し簡単になりました。

さらにweb3では、いままでプラットフォームが担っていた機能が分散化し、その大部分はDAOが開発するツールに変わるかもしれません。銀行口座開設などでつど必要になる本人確認なども、いずれDAOのツールで済ませることが可能になるのではないでしょうか。

こうして起こるDAO同士のつながりは、会社対会社、あるいは会社対個人の関係性とは明らかに違います。つながり自体は、よりカジュアルに生まれます。しかし結びつきは、より強くなるでしょう。会社だと取引が終了したらそれでおしまいですが、DAOではトークンを交換することがあります。これが何を意味するかというと、お互いの価値が高くなれば、交換したトークンの価値も高くなるわけで、「お互いに協力して成し遂げよう」という動機づけがより強く働くのです。

コンポーザビリティといえば、先行して大きくなったDAOが投資するかたちで別のDAOの成長を促したり、プロジェクトDAO同士がトークンを交換して結びついたりする場合もあります。別々のプロジェクトを運営していたDAOが、より大きな1つの目的のもとに融合し、共同プロジェクトに取り組むというケースも、すでによく見られます。

まだ法整備が進んでいない部分もありますが、こうしたDAO同士での仕事の受け持ち合いや協働、助け合いが、すでにweb3の至るところで自然と起こっているのです。

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