月桂冠、女性を酔わせる「いちご酒」の秘密 酒類メーカーもいちごイヤーに積極参戦
「当社メイン商品の清酒をベースにしている点が、日本酒メーカーならではの強みだと考えています。また日本酒に果汁を合わせて美味しく仕上げるには、独自のノウハウが必要です。当社ではプラムワインシリーズを過去に出したことがあり、リキュールの技術を数年来蓄積してきた経緯があります。これが、ほろどけの商品化に役立っていますし、今後もさまざまな果汁で展開が可能です」(田中さん)。
販売目標は3カ月で5万本とのこと。昨年も目標達成しているので、昨年よりさらに注目度の高い今年については余裕の数字なのではないだろうか。
「これをきっかけに、本格的な日本酒にも親しんで頂けたらというのが狙いです。2014年11月に開催された『日本酒条例サミット』にも、女性が多く来場しており、土壌はでき始めているのかな、と感じています」(田中さん)。
サントリーチューハイも春季限定でいちご
いちごイヤーを意識して、ということではないが、他社からもいちご商品が登場する。サントリーチューハイ「−196℃」シリーズの春季限定商品「春いちご」(141円税別)で、こちらは2月24日と少し先の発売となる。
「−196℃」は、チューハイの市場拡大が続くなか、「果実丸ごとのおいしさ」が楽しめる商品として、2005年にスタートした。アルコール分は4%と低めで、果実をマイナス196℃で瞬間凍結し、パウダー状に微粉砕したものをアルコールに浸して仕上げているのが特徴。2009年からはアルコール度が高めの「−196℃ストロングゼロ」を展開している。
「しっかりとした果実の味わいで女性に好評ですが、飲み応えのあるストロングゼロシリーズは男性にも人気です」(サントリーホールディングス・広報部の古川あゆみさん)。
果実を凍結する特殊な技法を用いているのが強みで、産地だけではなく「果樹園まで指定」した果実を使用。果実本来の味、そして安心感を極限まで追求していると言える。
春の限定商品は2007年以降発売されているが、いちごは2012年にシリーズに加わった。メインターゲット層は30〜40代女性。季節感を楽しめる商品として、新規ユーザーを獲得したいという狙いもあるそうだ。
「春いちごは、栃木県の和田農園で育てられた、人気品種のとちおとめを丸ごと使用しています。甘酸っぱい味わいが春にぴったりであることから、商品に採用したものです。また春を感じられるパッケージデザインも毎年人気です。今年は日本の春をイメージした上質感あるデザインですので、楽しんで頂ければと思っています」(古川さん)。
「春いちご」と同時に、山形県天童地区産の佐藤錦を使用した「桜さくらんぼ」も発売する。いつものアルコール習慣に、春の訪れを感じられる一杯を加えるのもいいかもしれない。
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