月桂冠、女性を酔わせる「いちご酒」の秘密 酒類メーカーもいちごイヤーに積極参戦

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いちごイヤーに踊っているのは、スイーツだけでない。月桂冠が1月5日(イチゴの日)に発売したのは「ほろどけ苺~あまおう~」(189円税別)だ。日本酒をベースにあまおうの果汁を加えたリキュールで、3月末までの季節限定商品として発売された。この製品戦略の背景には、どのようなものがあるのだろうか。

そもそも「ほろどけ」は2013年9月にスタートしたシリーズ。果汁入りで、アルコール分も3%と低め。ほんのり甘く、ほっそりとしたボトルや、かわいらしいラベルデザインは、見るからに「女性を意識した商品」であることを感じさせる。

9月から3月にかけての定番アイテムは桃、りんご、巨峰。それに今回のような季節限定商品などが加えられる。いちごについても、2014年の発売時に好評だったことから、今年も投入した。

「1月は全国的にいちごが盛り上がる時期なのですが、今年はそれにも増して注目度が高いのを感じています。インターネットの口コミやマスコミ記事、それから、産地からも注目されています。そのため、今回の商品はスーパーマーケットなどでも広く揃えて頂いているようです」(月桂冠総務部広報課の田中伸治さん)。

フルーツの産地にこだわり

日本酒とフルーツの意外な組み合わせや、りんごなら青森県産、桃は山梨県、巨峰は長野県産と、フルーツの産地を限定していることもシリーズの特徴。いちごは福岡県産のブランドいちごである「あまおう」を使用している。

「あまおうは全国的にも著名ですし、京都のスーパーや青果店で目にする認知度の高いブランドいちごです。そして、何種類かのいちごで試作したなかで、あまおうの甘くみずみずしい香りと、濃い甘みと適度な酸味のバランスが、ベースの日本酒と最もマッチしました。これらの理由から、あまおうを使用しています」(田中さん)。

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