新橋に「24時間ゴルフ練習場」ができた興味深い訳 都市部でインドア練習場の新設が増えている

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全日本ゴルフ練習場連盟が2021年10月に発表した独自調査による「全国練習場施設数」によると、この2020年10月から1年間に屋外の練習場は26施設減少して2395施設になったが、インドア練習場は241施設増の1265施設になっている。東京都88施設、大阪府29施設、神奈川県24施設、埼玉県21施設の増加など、都市部でインドア練習場新設の動きになっているのは、空き室問題とリンクしているといえそうだ。

同連盟役員で関東ゴルフ練習場連盟専務理事の新井道夫氏は、こうした動きについて「コロナ禍で空きビル、空き室が増えてきて、何かやろうという空気が出てきたのではないでしょうか。経産省の補助金もあって、異業種からの参入も出てきていると思います」という。

補助金は「事業再構築補助金」で、詳細は省くが経済産業省のホームページには「新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援します」とある。

ビルの室内で打席数はそう多くは取れないので、賃貸料や機器など設備投資の初期費用を含めて収支のバランスの問題があるが、インドアゴルフ練習場は開業しやすい、挑戦しやすい部類に入るのかもしれない。

機器の進歩によって24時間営業のハードルが下がった

「インドア練習場は30年ほど前からブームになったり下火になったりしてきました。5年ほど前からインドアへの流れがあると思います。いちばんの理由は機器の進歩。映像やデータ分析が進んだ。24時間のコンビニ型の練習場も可能になってきました」と、新井専務理事は背景を説明した。24時間営業のハードルが低くなってきている。

実際に24時間営業をしてきている練習場の様子はどうなのだろうか。

コロナ禍前、3年前から24時間営業をしている仙台市一番町のインドア練習場「スマイルゴルフ24」では、打席数3と少なく、昼間はレッスン会員が中心で打席を優先して使う。それでも、レッスンをやっていない夜間は24時間利用できるオールフリー打席会員(入会金5000円、月会費7400円、税別、利用条件あり)が利用している。

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