就活生の志望度を下げる「時代錯誤がひどい面接」 採用する側にも「態度が悪い」問題担当者がいる

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圧迫面接を正当化する理由として、「ストレス耐性を測る」があげられる。学生に対し威圧的な態度で批判や否定を繰り返し、その反応を評価する。怒ったり萎縮したりする感情的な反応は低く評価され、冷静に反論する論理的な態度が評価される。

クレーマー対応などでストレス耐性は重要な資質であり、2010年代前半に圧迫面接を行う企業が目立ったが、現在は急減している。パワハラと訴えられても仕方のない高圧的な手法であり、コンプライアンスに問題があるからだ。

今回の調査では「圧迫面接」という言葉を使う学生が数人いたが、「ストレス耐性を測る」という本来の圧迫面接かどうかははっきりしない。文面を読むと、単に無礼かつ横柄な面接担当者であったようにも読める。

「圧迫面接をされたり、人事の電話の対応が悪かったりしたとき」(文系・その他私立大)

腕を組む、ひじをつく

オンライン面接の普及で、学生の服装の乱れを指摘する声を聞くが、企業側にも問題担当者はいる。「私服でタメ口交じりの人事」(文系・その他国公立大)でいう「私服」とは自室でくつろぐときの服装なのだろう。評判が悪いのは、「椅子に寄りかかる」「腕を組む」「ひじをつく」だ。

「面接担当者がTシャツにステテコ姿、すっぴんに髪はボサボサの状態で、自宅のソファに足を立てているのを映したままオンライン面接が行われた」(文系・上位私立大)

「面接中に椅子に寄りかかり、腕を組みながら話を聞く様子が高圧的に感じた」(文系・上位私立大)

「説明会で人事の人が派手な格好をして常にひじをつきながらしゃべり、たまに髪の毛を触ったりしていた。エントリーシートを提出する予定だったがやめた」(文系・上位私立大)

「ひじをついていたこと。学生の話を聞く気がないのかなと思いました」(文系・旧帝大クラス)

見ず知らずの相手との会話で重要なのは名前だ。初対面の場合、互いに名乗って挨拶するところから会話は始まる。名刺を交換したら、デスクの上に置いて名前を間違えないようにするのがマナーだ。学生に対してはこのようなマナーは不要と考えている面接担当者がいる。学生が不快に感じるのは当たり前だ。

「名前の漢字を何度も間違えられた。聞く態度が悪かった」(文系・その他私立大)

「履歴書に書いた名前のふりがなを読まずに間違え続ける」(理系・早慶大クラス)

「複数人いるのに誰も名乗らないなど、非常に失礼な面接を受けた」(理系・早慶大クラス)

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