
自己啓発書の読後感はアルコールの酔いに似ている
もっと本を読むべきなのかもしれない。文章を読む面白さはインターネットで学んだ。本はそれほど読まなかった。たまに興味を持った小説を読むくらいで、どちらかといえばインターネットの文章が好きだった。しかし数年前から少しずつ本を読むようになっている。
小説以外ではじめて読んだ本はいわゆる自己啓発書だった。人生に行き詰まりを感じて、自分を変えたいと思っていた。そんなときにコンビニの書棚で見かけた。本屋ではないところが、いかにも日常的に本を読まない人間の出会い方だった。
自己啓発書は面白かった。読後すごく興奮した。これで自分の人生は好転するんじゃないかと思った。しかし興奮は続かなかった。数日すると元に戻る。アルコールの酔いが続かないように、一晩眠ると以前の自分に戻ってしまうのだ。そんなことが何度か続いた。読むと興奮する。寝ると戻る。
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