悪い金利上昇リスクと日本破綻のシナリオ

長期金利を低下させている要因はもう一つある。生命保険各社が国際的な会計、資本規制への移行を迫られる中、金利リスクを抑えようと負債の残存期間に資産の残存期間をマッチさせるために、20年以上の超長期債を積極的に買っているのだ。

政府の借金が拡大する中、国債消化の危機が叫ばれながらも危機はなかなか起きない。潤沢な国内貯蓄、政府が財政再建に取り組むだろうとの信認、金利低下で利払い費が低く抑えられていることが、国債の消化を可能にしている。一方、潤沢な国内貯蓄のせいで警報が鳴らず、財政再建への取り組みは遅れるばかり。最近では、事態が急激に悪化するおそれが市場関係者の間で、活発に議論されるようになってきた。

家計部門の貯蓄率が低下していることを問題視する声は多い。だが、モルガン・スタンレーMUFG証券の大橋英敏債券調査本部長は「経常黒字が続くかぎり、家計部門の貯蓄率が低下しても、ほかの部門の貯蓄に振り替わっているにすぎない」と指摘する。事実、企業部門は1998年以降、資金余剰となっている。

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