一方、駅舎の大きな特徴である大谷石の壁は、大半を新たに造り直した。開業時のまま残っているのは、改札を入ってホームへの地下道に続く連絡通路部分の壁面と柱だ。ほかは自動改札導入のタイミングなどに新たな石を張っていたため、オリジナルを重視する今回のリニューアルでは撤去した。開業時から残る大谷石の壁面は、複雑な凹凸の幾何学模様が特徴だ。「1枚の板にこんな複雑な模様を施しているんです。昔の職人さんのすごさを感じます」と、塚越さんは感嘆する。
徹底したこだわりで開業時の姿を再現した駅舎だが、「復元」でないのには理由がある。駅前から見て左側の妻面は壁が撤去されていたため新たに造り直したが、現在の耐震基準を満たすには形状を変えざるをえない。そこで、あえて「再現」と表現しているという。
この壁や装飾などを再現するにあたって、写真のほかに参考にしたのが比較的原型をとどめていた南宇都宮駅だ。三角屋根や破風板の波模様、大谷石の壁といった特徴は両駅に共通しており、塚越さんは「基本的な形そのものは一緒」と話す。
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