知ってると安心「仕事で失敗する人」3つの共通点 人との差別化には「IQ」だけでなく「EQ」も重要

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「いわゆるIQ(知能指数)が高いのは、企業の幹部としては入場券のようなもので、当たり前だ。幹部として自分を差別化したいならEQを磨き上げろ」

幹部はもちろん、将来の幹部候補者たちには、この言葉をいつも繰り返し伝えています。

EQについてはご存じでしょうか。IQが「知能指数」と訳されるのに対して、EQは「心の知能指数」といった表現に訳されています。興味深いことに、EQという考え方が生み出されたそもそものきっかけは、「世の中で成功した人々の理由を、IQの高さだけでは説明できなかった」からだったそうです。

例えば、大学で最優秀の成績を収めた人たちが、社会に出たら結局は、標準的なIQしかない社長の会社で平社員として働いている。ありえますよね。それはなぜなのだろう? その素朴な疑問が、研究者を動かして、EQという考え方が生まれたのです。

GEでも2009年からクロトンビルの新しいコースでEQを教えはじめ、徐々に複数のコースでも教えるようになってきました。上級管理職向けのコースでは、自己評価のアセスメントにとどまらず、上司、同僚、部下など、周囲の人々からもらう360度評価によって、EQについて考えてもらうようにしています。

自己評価と周囲の人からの評価が一致していれば、あまり大きな問題にはなりませんが、一致していない場合、例えば自分はよくできていると思っているのに、周囲はそう思っていないパターンでは、その原因をよく考えなければなりません。

そういうケースを含め、自分に問題があると思われる参加者については、そのコース期間中、私が希望者に対して1対1でEQについてのコーチングを行います。そのコースにはいろいろな国籍の参加者がいますが、相談を希望する人が多い問題の1つに、Empathy(感情移入、共感)があります。

EQでは、Empathy について「相手の心や感情の動きを読み取るスキル。他者に対して世話をしたり、懸念を示したりできるスキル」と解釈します。人間関係を作ったり、その関係性を維持・発展させたりするためにも、とても大切なスキルです。

EQを高めるための方法

Empathy の低い人に対して私がしている具体的アドバイスをご紹介します。ご自分で他人の感情を読み取ることが苦手だという方はもちろん、普通にできるという方も試してみてください。

まずは手軽な方法から。外国の恋愛ものの映画のDVDを観ること。一度も観たことのない映画です。全編、字幕と音を消してご覧ください。登場人物が何を言っているのか、推測しながら観てください。何回繰り返して観ても結構です。

Empathy が低い人は、そもそも他人に対する関心が低い人ですから、他人に対する関心を高めるためにこうした訓練が必要なのです。

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